“好き”を仕事にできる?──『興味』と『向いている』の違いを考える

「好き=向いてる」とは限らない?

「スポーツトレーナーに憧れてます」
「美容鍼に興味があります」
「小児の患者さんと関わりたいです」
──中和医療専門学校の学生でも、将来の方向性について“好き”や“興味”を出発点に語る人は多いものです。

でも、それが**「自分に向いている」かどうか**は、また別の話。

この違いに気づかないまま就職を決めてしまうと、「なんか違う……」という違和感に悩むことにもなりかねません。

“好き”の裏にある「期待」を分解してみよう

たとえば「美容鍼に興味がある」という場合、どんなところに惹かれているのでしょうか?

  • 美容に関わるオシャレな雰囲気?
  • SNSで発信している人がキラキラして見える?
  • 若い女性に人気で、注目されやすい?

こうした“期待”を丁寧に分解すると、自分が求めているのは「施術のやりがい」なのか、「発信力やコミュニケーションスキルを活かす場」なのかが見えてきます。

つまり、何に惹かれているのかを言語化することが、自己理解につながるのです。

“向いている”かを知るには「しんどい時」に注目する

「向いているかどうか」を見極めるには、その仕事の“地味な部分”や“しんどさ”も受け入れられるかを考えてみましょう。

たとえば──

  • スポーツ現場はハードスケジュール。体力的にきついけど続けたいと思える?
  • 小児対応は信頼関係づくりに時間がかかる。それでもやりがいを感じる?

このように、「楽しいとき」だけでなく、「地道な努力が必要なとき」にもモチベーションが保てるかは、向き不向きを見極めるうえで大切なポイントです。

まとめ:好きなことは“ヒント”。でも答えではない

「好きなことを仕事にしたい」という気持ちは、キャリア設計の出発点としてとても大事です。
でも、それをどう活かすか/どう続けていくかを考えなければ、本当に“自分に合った進路”にはつながりません。

「興味がある」から始めて、
「自分に向いているのか」「続けていけるのか」までを、ぜひ一度立ち止まって考えてみてください。