“やりたい”より“やってきた”を地図にしよう──キャリアは経験の積み重ね
経験を積み重ねていく地図を持とう
キャリアマップというと、「夢」や「理想の働き方」を描くイメージが強いかもしれません。
しかし、実はキャリアとは「どんな経験を積んできたか」の積み重ねでできています。
「やりたいこと」が明確でなくても大丈夫。
まずは、自分が「何をやってきたか」「どんな経験を得てきたか」を振り返り、その延長線上に将来の選択肢を描いていく方法もあります。
そのとき役立つのが、“経験ベースのキャリアマップ”です。

「経験ベース」でマップを描く方法
まず、紙でもデジタルでもいいので、自分のこれまでの体験を書き出してみましょう。
- 授業で楽しかった実技・印象に残った講義
- アルバイトやボランティアで経験したこと
- 見学やインターン、治療院の現場で学んだこと
- 先生や先輩からのフィードバックや感想
次に、それらの経験がどんな“力”につながったかを考えてみます。
例:
「高齢者施設での実習」→「コミュニケーション力」「多職種連携の理解」
「美容鍼の講座に参加」→「興味関心の明確化」「美容分野への好奇心」
「部活動で主将を務めた」→「リーダーシップ」「場をまとめる力」
こうした経験とスキルの蓄積が、自分の「得意」「適性」「こだわり」を可視化する手がかりになります。
経験の積み方は人それぞれでいい
大事なのは「派手な経験」ではありません。
むしろ、地道で継続的な体験が自分を形づくっています。
たとえば──
・1年間コツコツ通った勉強会
・患者さんとじっくり向き合った経験
・1件1件、治療院を調べて自分のメモを取った行動力
どんな経験も、キャリアの土台になります。
就職活動では、自分の経験を“物語”として伝えることがとても重要です。
経験のマップが、将来の選択肢を広げてくれる
「やりたいことがない」と悩む人は多いですが、それはまだ“経験”が足りないだけかもしれません。
まずは、これまでの経験を言語化して地図に落とし込んでみましょう。
それが、これからの行動を決めるコンパスになります。
「どんな経験を積めば、自分らしい道に近づくか?」
そんな視点で、これからの1年をデザインしてみてください。