面接で確認すべきポイント──働く前に見極める質問集
面接は情報収集の絶好の機会
就職活動での面接は、採用されるためだけの場ではありません。応募者側にとっては、将来自分が働くかもしれない職場の実態を直接知ることができる、数少ない貴重な時間です。給与や勤務時間といった条件面だけでなく、日常の雰囲気や教育体制、患者層など、求人票やホームページだけでは分からない情報を引き出すことができます。

新人教育とサポート体制の有無
まず確認したいのは「新人教育の仕組み」です。
入職直後は、どれだけ学校で学んできたとしても現場での経験は浅い状態です。研修期間の有無や内容、指導者の付き添い期間、日々のフィードバック体制などを具体的に聞くことで、入社後の成長スピードを予測できます。特に「最初の3か月はどのような業務から始まるのか」「施術に入るまでの流れ」など、時系列で確認できると安心です。
患者層と施術方針の一致
施術所によって、訪れる患者層や得意とする分野は大きく異なります。スポーツ選手や学生が多いのか、高齢者や慢性疾患の患者が中心なのか、また鍼灸・マッサージ・リハビリなどの施術割合はどうかを確認しましょう。
自分が学びたい分野や得意な施術とマッチしていない場合、日々の業務がモチベーションにつながりにくくなります。逆に一致していれば、日々の経験がそのままスキルアップに直結します。
キャリアアップと将来の展望
長く働く上では、キャリアパスの有無が重要です。役職登用の基準や昇給制度、外部研修や資格取得支援の制度などを聞くことで、将来像を描きやすくなります。例えば「3年後には分院長を任せたい」といった具体的なビジョンを持つ職場であれば、成長意欲の高い人には好環境といえます。
職場の雰囲気と人間関係
数字や制度だけでは見えない部分が「職場の雰囲気」です。面接時にスタッフ同士の会話の様子や、患者さんへの対応を観察するのも有効です。見学を依頼できる場合は、実際の施術風景やスタッフの動き方を目にすることで、働くイメージがより具体的になります。
質問リストを事前に準備する
面接当日に思いつきで質問をするのは避け、あらかじめ質問リストを作っておくことが大切です。例えば以下のような質問は有効です。
- 新人研修の内容と期間
- 施術に入るまでの流れ
- 患者層や施術割合の特徴
- キャリアアップの機会や基準
- 一日の業務スケジュール
面接は、採用されるかどうかだけではなく「自分が安心して働けるか」を見極めるための場です。準備した質問を通して情報を引き出し、入職後のミスマッチを防ぎましょう。