印象を決める瞬間 ― 面接で伝えるべきこと

面接は「会話」であり「評価」ではない

面接というと、試験のように“正解を答える場”と感じる人が多いですが、実際には“お互いを理解するための会話”です。採用側は「一緒に働く姿が想像できるか」を見ています。緊張しても構いません。重要なのは、質問に対して誠実に考え、自分の言葉で答える姿勢です。形式的な受け答えよりも、「この仕事に本気で向き合いたい」という熱意を伝えましょう。

「第一印象」は数秒で決まる

面接官が最初に注目するのは“表情・姿勢・声のトーン”です。入室の挨拶、椅子に座るまでの動作、目線の高さなど、最初の数秒で印象が決まります。笑顔を意識し、相手の目を見て挨拶するだけで印象は大きく変わります。服装や髪型は清潔感を重視し、過剰な自己演出は避けること。あなたの誠実さが一目で伝わる身だしなみを心がけましょう。

「質問の意図」を考えて答える

「なぜこの職場を志望したのですか?」「あなたの強みは?」といった質問には、それぞれ採用側の“意図”があります。たとえば志望動機では「職場との相性」を、強みでは「協調性や責任感」を知ろうとしています。答える前に“何を知りたがっているのか”を意識するだけで、的確で印象的な返答ができます。焦らず一呼吸置いて、自分の考えを整理してから話しましょう。

「逆質問」で積極性をアピール

面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれたとき、単に「特にありません」と答えるのはもったいない時間です。職場の取り組みや新人教育の仕組みなど、事前に調べておいたことを踏まえ、「御社では〇〇のような経験はできますか?」と尋ねると、関心の深さや主体性が伝わります。質問を通じて、自分が学び続けたい姿勢を示すことが大切です。

面接後も「印象」は続いている

面接が終わった後も、評価はそこで止まりません。退室時の礼、ドアの閉め方、退出後の挨拶など、最後の瞬間まで見られています。さらに、当日の礼儀だけでなく、後日のメールや電話対応も含めて「社会人としての基本姿勢」が問われます。感謝を伝える一言を忘れず、面接全体を通して丁寧さと誠実さを大切にしましょう。