専門職としての“成長戦略”を描く──キャリアを中長期で考える視点
資格取得は“ゴール”ではなく“スタート”
柔道整復師や鍼灸マッサージ師といった国家資格は、専門性の高い職業であると同時に、長く続けていくほど深みが増していく職業でもあります。ですが、多くの学生が資格取得を「最終目標」としてとらえてしまいがちです。
資格は、職業人生の“スタートライン”に立つための通行証にすぎません。本当に問われるのは、そこからどんな経験を積み、どんな施術者へと成長していくか。言い換えれば「どんなふうにキャリアを設計していくか」なのです。

なぜ今、中長期のキャリア設計が必要なのか?
近年、個人経営の治療院から大規模チェーン、訪問マッサージや美容鍼灸など、施術者の活躍の場は多様化しています。それに伴い、求められるスキルや働き方も変わってきました。
今のうちから「将来、自分がどう働きたいか」を描いておくことは、目先の就職に振り回されず、自分らしい選択をするための土台になります。また、面接や志望理由書などでも“未来を見据えた視点”がある人は評価されやすい傾向があります。
3年後・5年後の“自分像”を描いてみよう
まずは、以下のような質問に答えてみてください。
- どんな患者さんと関わっていたいですか?
- どのような疾患に詳しくなりたいですか?
- どんな働き方(勤務形態・勤務時間)を理想としていますか?
- 将来、開業したい?リーダー的なポジションに就きたい?
- どの地域で働きたい?
これらの問いに答えることで、就職先の選び方が具体的になり、日々の学び方も変わってきます。「今はまだイメージが湧かない」という方も、まずは“言語化してみること”が重要です。
キャリア設計は「更新する」もの
社会に出てみて初めてわかること、現場で経験して気づくことも多いはずです。だからこそ、最初に立てたキャリアプランは「変わってもいい」もの。むしろ定期的に見直し、自分の成長や興味に合わせてアップデートしていくことが大切です。
中和キャリアでは、キャリア設計に役立つワークシートや先輩インタビュー、企業研究のコツなども今後発信予定です。自分らしい未来を、少しずつ形にしていきましょう。